COANA TOKYO合同会社

入金確認(入金消込)のやり方|小さな会社が入金漏れ・確認漏れを防ぐ手順

サービス

「先月の請求、あの会社からはもう入金されていたかな」。通帳の明細を見ながら、記憶を頼りに確かめていませんか。取引先が増えるほど、入金の漏れや確認の漏れは起きやすくなります。

この記事では、入金消込(にゅうきんけしこみ)の考え方と、小さな会社でも続けられる入金確認のやり方をまとめます。

結論:請求の一覧を1つにして、決まった曜日に明細と照らし合わせる

入金確認で大切なのは、特別なツールよりも「何と何を、いつ照らし合わせるか」を決めておくことです。

  • 出した請求を、1つの一覧(会計ソフトや表計算ソフト)にまとめる
  • 週に1回など決まったタイミングで、入金の明細と請求の一覧を1件ずつ照らし合わせる
  • 結びつかない入金や、期日を過ぎても入金のない請求は、その日のうちに理由を確かめる

この3つが回り始めると、「入っていると思っていた」「連絡が遅れた」という事態を防ぎやすくなります。

入金消込とは?請求と入金を1件ずつ結びつける作業

図1:請求の一覧と入金の明細を1件ずつ結ぶ

入金消込とは、出した請求(売掛金)と、実際に振り込まれた入金を1件ずつ結びつけて、「この請求は入金済み」と消していく作業です。結びつけられずに残った請求が、まだ支払われていない未入金になります。

通帳を眺めて「入っている気がする」と確かめるだけだと、金額が近い別の入金と取り違えたり、確認したつもりで抜けたりします。請求の一覧という「答え合わせの相手」を用意しておけば、確認した記録が残り、ほかの人にも引き継げるようになります。

入金がずれやすい4つのパターンと対処

図2:ずれやすい入金と、その対処

請求と入金が1対1できれいに対応するとは限りません。照らし合わせで迷うのは、たいてい次の4つのどれかです。

  • 振込名義が社名と違う:代表者の個人名や、略称・カナで入金されることがあります。一度分かった名義は、取引先ごとの対応表に書き足していきます。
  • 複数の請求がまとめて入金される:合計額では一致しても、どの請求の分かが分かりません。取引先に内訳を確かめてから、対応する請求ごとに消し込みます。
  • 振込手数料を差し引いて入金される:請求額より少し少ない金額が入ることがあります。まず、契約書や請求書に、振込手数料をどちらが負担するかの取り決めがあるかを確かめます。そのうえで、差額をどう記録し、取引先に連絡するかを社内のルールとして決めておきます。
  • 一部だけ入金される:入金された分だけを消し込み、残りは未入金として一覧に残します。「全額入った」と誤って消さないことが大切です。

差額の会計上の処理は、顧問の税理士にご確認ください。

入金確認(入金消込)のやり方|毎週・同じ曜日に回す

図3:毎週の入金確認の流れ

入金確認は、月末にまとめて行うより、週に1回など決まった曜日に少しずつ行うほうが、ずれの原因を思い出しやすく、未入金にも早く気づけます。

  1. 入金の明細を見る:前回の確認以降の入金を、ネットバンキングや会計ソフトで確かめます。
  2. 請求の一覧と照らす:取引先名と金額から、対応する請求を探します。
  3. 結べたら「入金済」にする:入金日を書き添えて、消し込みます。
  4. ずれは理由を確認する:上の4つのパターンに当てはめて、分からなければ取引先に問い合わせます。
  5. 期日を過ぎた請求は一報する:支払期日を過ぎても入金がない請求は、早めに取引先へ確認の連絡をします。

確認した日と担当者を記録しておくと、担当者が休んだときや交代したときにも、どこまで終わっているかが分かります。担当者に頼りきりにならない進め方は、「あの人しか分からない」をなくす。小さな会社の経理の属人化を解消する4つのステップも参考になります。

クラウド会計を使って照らし合わせを楽にする

クラウド会計ソフトには、取り込んだ銀行の入金明細と、登録しておいた請求(売掛金)を照らし合わせて、消込の候補を示す機能を持つものがあります。たとえば freee 会計のヘルプでは、登録済みの未決済取引と明細の金額が一致する、または近いときに消込が推測されること、自動登録ルール「未決済取引の消込をする」はプランによって使えるかどうかが異なることが案内されています(2026年10月時点)。

ただし、ソフトが示すのはあくまで候補です。名義が違う入金やまとめて振り込まれた入金は、人が確かめて結びつける必要があります。どの機能が使えるか、どこまで自動にできるかは、ソフトや契約しているプランによって異なるため、使っているソフトの公式ヘルプで確かめてください。導入の進め方は、クラウド会計ソフトの導入で失敗しないために|導入前に整理したい5つのことでまとめています。

未入金に気づいたときの最初の連絡

期日を過ぎても入金がないときは、相手が単に支払いを忘れている、請求書が届いていない、担当者が変わった、といった事情であることも少なくありません。最初の連絡は、責める調子ではなく確認のお願いとして送るのが基本です。

  • 請求書の番号・金額・支払期日を書き、「行き違いでしたらご容赦ください」と添える
  • 請求書が届いているかを、あわせて確かめる
  • 連絡した日と相手の返事を、その請求の欄に書き残す

支払いが長く滞り、回収が難しくなりそうなときは、自社だけで判断せず、弁護士などの専門家に相談してください。

入金確認のチェックリスト

  • [ ] 出した請求が、1つの一覧(会計ソフトや表計算ソフト)にまとまっている
  • [ ] 請求ごとに、取引先・金額・請求日・支払期日が分かる
  • [ ] 入金を確認する曜日(または日)と担当者が決まっている
  • [ ] 振込名義と取引先の対応表がある
  • [ ] 振込手数料が差し引かれたときの扱いが決まっている
  • [ ] 一部入金・まとめての入金のときの記録のしかたが決まっている
  • [ ] 期日を過ぎた請求を、誰がいつ連絡するかが決まっている
  • [ ] 確認した日と担当者を一覧に残している

よくある失敗と防ぎ方

通帳だけを見て「入っている気がする」で済ませる

似た金額の入金があると、別の請求の分と取り違えることがあります。請求の一覧と見比べて、対応する請求を「入金済」にしていきましょう。

月末にまとめて確認して、原因が分からなくなる

1か月分の入金をまとめて見ると、名義の違いやまとめての入金の理由を思い出せなくなります。週に1回など、短い間隔で確認するほうが、結果的に早く済むことが多くなります。

差額や一部入金を「だいたい合っている」で消してしまう

少ない差額でも、理由が分からないまま消すと、あとで残高が合わなくなります。差額の扱いを先に決め、決めたとおりに記録しておくことで、月末の締めも楽になります。

まとめ

入金確認は、請求の一覧を1つにまとめ、決まった曜日に入金の明細と1件ずつ照らし合わせることから始まります。名義の違い、まとめての入金、振込手数料、一部入金といったずれやすいパターンには、先に対処のルールを決めておきましょう。期日を過ぎた請求には早めに確認の連絡を入れ、連絡の記録も一覧に残しておくと、担当者が変わっても続けられます。

請求・入金の管理を任せたい方へ

COANA TOKYOでは、請求書の作成・送付から入金確認・消込、売掛金の一覧管理、未入金の際の初回連絡の文面づくりまで、小さな会社の請求と入金の管理を仕組みから整えて代行しています(督促・回収の交渉は行いません)。対応できる業務や進め方は、経理代行・経理業務の改善のページでご紹介しています。

「請求書だけ任せたい」「入金の確認だけ手伝ってほしい」といった一部のご依頼でも、ご相談ください。ご相談・お見積もりは無料、全国オンラインで対応しています。お問い合わせフォームからお気軽にお送りください。

---

執筆:衣鳩 翔太(COANA TOKYO合同会社 代表)
※記事内の製品名は各社の商標または登録商標です。
※一般的な手順の説明です。会計処理の判断は顧問の税理士に、取引条件や回収については必要に応じて弁護士などの専門家にご確認ください。

トピックス一覧へ戻る